もやもやした気持ちで眠っていたせいか、3時半に目がさめる。大抵の場合はテレビをつけっぱなしで眠ってしまうのだが、今日もテレビがついたままになっていて、北海道で震度6強と報じられている。何が起きているのか、現実感のないまま再び眠り、6時過ぎに起きる。やはり北海道が大変なことになっている。豆腐の味噌汁を作って朝食を取り、今日はダイニングではなく、テレビが見える位置にあるテーブルで作業をする。ヘリコプターからの映像が、ことごとく崩落してしまった山々を捉えている。先月里帰りしたときのことを思い出す。まだ鉄道は復旧しておらず、空港までリムジンバスで移動したのだが、豪雨の被害を受けて崩落した風景をあちこちで見た。「ほんとうに、ありとあらゆる場所でこうしたことが起こっている」と思った。そう思った数秒後に、それを「ありとあらゆる場所」なんて一括りにしてしまっては駄目だと思い直した。すべての風景を目にすることなんてできないけれど、ひとつひとつの風景をちゃんと目にしておきたい。

 11時、整骨院。13時に知人の作った塩焼きそばでお昼ごはん。午後、午前中に引き続き、上野昂志『肉体の時代』の読書メモをつける。400ページを超える大著なのでさすがに時間がかかる。15時過ぎに書き終えて、今度は本間健彦『60年代アナザー・ストーリー』を読んだ。自分の目の向くところだけ拾っているので、「読んだ」と言えるかどうかは微妙なところだが、16時半には読み終える。それにしても昨日から気分が落ち込んでいる。こんなことは珍しく、それを察したのか、知人が僕の近くにきて、蛍光ライトを手に、「まるちゃーん!」と声援を飛ばす練習をして見せてくれる。知人は今夜関ジャニ∞のコンサートに行くので、ただ本当に練習をしているだけかもしれないが、そのコミカルに少し気分が持ち直す。17時過ぎにアパートを出て、新宿。思い出横丁の「T」に入り、ホッピーを飲んだ。そうしているうちにまたやるせない気持ちになり、酔っ払ってインスタグラムにみっともないことを書いてしまう。