1月25日

 6時過ぎに起きる。早起きできたからジョギングしておこうかと思ったものの、今日は体力を使う一日だと考えてやめにする。8時半にゲストハウスを出て、牧志駅からゆいレール那覇空港へ。空港を出たところでレンタカー会社の送迎バスに乗り、レンタカーを借りにいく。駅からそこそこ離れた場所で、皆を向かう時間に遅れてしまいそうだ。レンタカーを借りたあとでゲストハウスの近くに引き返し、百合をピックアップするつもりでいたけれど、交通費をケチらず、バケツを抱えてタクシーに乗ればよかったと公開してももう遅い。

 9時10分、ハイエースに乗り込んでゲストハウスの近くに戻り、「金壺食堂」で7人分のちまきを買い求め、百合の花を摘んで、A間さんの宿を目指す。15分ほど遅れて到着し、ファミリーマートの向かいでA.Iさん、A間さん、ルーシーさんをピックアップし、再び那覇空港に引き返し、写真家のK.Kさん、デザイナーのF.Yさん、編集のY.Mさんをピックアップし、北を目指して走り出す。読谷村にあるパン屋「水円」に到着して、ランチセットを注文。ごはんが出来るまでヘアメイクをしたり、ロバを眺めたり、猫を眺めたり。運ばれてきたごはんをいただき、庭で撮影させていただく。

 10分ほどで撮影を終えて、今度は南部を目指す。朝に少し出遅れたぶん急ぎながらも、ここで事故を起こすわけにはいかず、緊張しつつ運転する。みーばるビーチに到着して、海岸で撮影する皆を眺めつつ、僕は「食堂かりか」でアイスコーヒーを飲んだ。ここは砂浜にテーブルと椅子があり、のんびりした気持ちになれる。波の音を聴きつつ、献本に添える手紙を書いてゆく。ほどなくしてドヤドヤと初老の男女グループがやってきて、隣に座り、ドローンを飛ばし始める。「やっぱりいいところだねえ、こんなに静かで」と言いながらドローンをきゅるきゅる飛ばしている。腹を立てつつも、ドローンってこんなに飛行音がするのだなと思う。

 1時間半ほどで撮影が終了。「山の茶屋 落水」そばにある小さなブランコで少しだけ撮影したのち、皆でちまきを食べる。好評で嬉しくなる。ひめゆりの塔に少しだけ立ち寄り、道無き道を走らせ荒崎海岸へ。朝からずっと安室奈美恵が流れていたけれど、ここだけはと、「あかり from HERE」をかける。音楽の演出が入った、と編集のYさんが後部座席で言う。17時頃に海岸にたどり着き、撮影。空の色が完璧だ。30分ほどで切り上げる。急いで車を走らせ、今度は郁子さんの「青い闇」を聴きつつ、日没直前の喜屋武岬で撮影。こちらも良いタイミングで撮影できてホッとする。

 市子さんのアルバムを聴きつつ那覇市内に引き返し、皆がホテルにチェックインするのを待ち、第一牧志公設市場界隈へ。僕が運転するのはここまでなので、すぐにビールを買って飲み始める。ここはどうですか、と提案しながら市場界隈を歩き、何箇所かで撮影。ルーシーさんが運転する車とタクシーとに分かれ、栄恵町市場に出る。少し先に到着したので、街角で立ち話。写真家のKさんに「なんでそんなに詳しいんですか」と尋ねられたので、取材している企画について説明する。市場が建て替えになることを伝えると、「じゃあ、僕が行けるのはさっきが最後だ」と言う。

 ルーシーさんの車が到着したところで、栄町市場界隈で撮影し、21時45分、「うりずん」にたどり着く。これで今日の撮影は終了だ。二階の席に案内され、ビールやソフトドリンクで乾杯。1時間半ほど飲んだ。一階に降りると、ほとんどのお客さんは帰ったあとだ。いつも顔を合わせている店員さんに「お仲間ですか?」と尋ねられる。少し考えて、はい、と答える。皆と別れ、缶ビールを手に歩く。