2月8日

 8時過ぎに起きる。ストレッチをして、9時過ぎにジョギングに出る。不忍池では蓮刈りが進められている。いつもより1時間ほど遅い時間帯に走っているせいか、散歩する幼稚園児たちとあちこちですれ違う。帰りにセブンイレブンに立ち寄るも、焼きそばパンは売り切れだ。新発売だというチーズオニオンスティックを購入し、オーブンで温めて食す。ううむ。浴槽に湯を張り、風呂に入ろうとしたところで異変に気づく。さきほど掻きむしったお腹のあたりに、虫刺されのような跡が無数に出来ている。数日前から、朝目が覚めると虫刺されのような跡が数箇所出来ていて、「こんな時期に?」とは思っていたのだが、何か別の原因がありそうだ。

 湯に浸かりながら、アイフォーンであれこれ検索する。自分なりに思い浮かんだことは、ヒートテックを着てジョギングしたことだ。しかし、こうした皮膚の異常ははっきり原因がわからないこともあると知り、不安になる。タオルでこすると症状が拡大しそうなので、ボディソープを泡立てて、手で体を洗う。風呂から上がり、痒みに耐えているうちに症状が落ち着いてきて、ホッとする。早めに取り掛かっておくべき仕事がいくつかあるけれど、どうもはかどらない。身体がだるい気がする。昨日は荷物を担いだまま2万6千歩も歩き、一喜一憂したせいで疲れているのだろう。

 13時過ぎ、自転車でアパートを出る。近くの銀行で通帳に記帳する。あの出版社の原稿料はいつ頃振り込まれるんだっけかと、過去の振込から確認したのち、すき家でネギ玉牛丼を食す。僕も含めて、皆ケータイを眺めながら食事をしている。そのまま自転車で「平澤剛生花店」へ。当初の予定では2月3日が最終営業日だったが、平澤さんがインフルエンザに罹ってしまって、2月10日が最終営業日に変更されたのだった。『不忍界隈』を創刊したのは、この町に引っ越してきて、何十年と続いてきたのであろう店が多く、ここに済んでいると閉店を見届けることになるだろうと思ったことがきっかけだった。閉店が決まったあとで懐かしむのではなく、まだ営業しているうちに話を聞かせてもらておきたい、と。平澤さんにご挨拶をして、ラナンキュラスという花を買い求める。オルレアンという銘柄と、セティという銘柄の二輪。また明日も遊びにきますと告げて、店を出る。

 17時にアパートを出る。明日で閉店する「古書信天翁」をのぞく。Kさん、それにムトーさんが店番しているところだ。棚をじっくり眺めて、町村敬志『越境者たちのロスアンジェルス』とダグラス・ブリンクリィ『マジック・バス アメリカ文化を走る』を購入する。半額で1000円だ。そのまま帳場に通していただき、買ってきた缶ビールを飲みながらぼんやり話す。いただきものだという酔心の一升瓶も出していただき、皆でちびちび飲んだ。ほどなくして、新しく買い求めたスーツを受け取りに行っていたサキ先輩も帰ってくる。散髪も済んで、すっきりした髪型になっている。20時に営業を終えて、せっかくだからと皆で「為食天」に飲みに行く。あとからセトさんも合流して、楽しく飲んだ。ずいぶん久しぶりにフィルムカメラを持ち出し、何枚か撮影。途中で酔っ払ったこともあり、一足先に帰途につく。