7月17日

 朝、思い立って日記を書き始める。ほんまのことを書くには日記が一番だ。7月11日のことを思い出しながら書く。明日からしばらく東京を離れるので、洗濯を済ませておく。知人は外で働いているけれど、僕は自宅にいることが多く、特に洗濯は僕がやっている(洗濯が好きだというのもある)。ここ最近は雨ばかりで、曇りのタイミングを見計らって洗濯をして、雨が振り始めないか気にかけながら洗濯物を干す日々だ。世の中の人は、洗濯問題をどう解決しているのだろう。14時、千代田線で大手町に出て、新聞社でドライブインに関する取材を受ける。記者の方から、これはメールでお伝えしようか迷ったんですけど、と家族の話を伺い、驚く。「『不忍界隈も応援してます』と伝言を預かっていたので、お伝えしておきます」と言われて、うう、となる。ずいぶん出せないまま止まってしまっている。

 取材を受けているあいだ、ふと窓の外に目をやると、陽が射しているのが見えた。晴れている! これはビールだ、たしか数年前、このあたりにサッポロの生ビールを出す店が夏季限定でオープンしていたと思い出し、検索してみたけれどあれはあの夏だけのものであるらしかった。せっかくなので、東京駅まで歩く。昨晩歩いたときとは大違いだ。晴れているというだけで、こんなに気分がよくなるものかと思う。緑の匂いも、揺れている葉も、美しく感じられる。東京駅丸の内北口から改札を抜け、中央線に乗る。陽射しのせいかウトウト眠くなってくる。こんなことはずいぶん久しぶりだ。新宿駅に出て、小一時間ほど喫茶店でテープ起こしを進めたのち、17時、念願の京王スカイビアガーデンに入り、枝豆とビールを注文した。日よけのためにイミテーションの緑の蔦が巡らされていて、空を仰げないのが残念ではあるけれど、それでも晴れた日の屋上でビールを飲めるのがたまらなく嬉しかった。

 新宿3丁目の沖縄料理店「K」へ。もうすぐ出る『yy』に寄稿したこともあり、僕に依頼をしてくれた編集者の方や編集長の方たちの人と会食することになっていたのだ。一体何を話せばよいのだろうと緊張しながらも、約束の時間19時ちょうどに暖簾をくぐると、もう三人の方が待っている。ビールで乾杯し、途中で白百合に切り替え、新宿3丁目「F」に流れる。こんなときでもなければ座る機会がないので、カウンターではなくテーブル席に座り、自分以外のボトル、ハーパーのソーダ割りをいただく。(原稿に書いた)沖縄の話だけではなく、質問してくださるままに演劇の話やこれからやりたいと思っている企画の話をして、ジャニーさんにインタビューしたかったなんて話までしてしまう。