朝8時に起きて、トーストを食す。10時、写真屋で現像をお願いしていたフィルムを受け取る。現像だけお願いしたのでプリントはなく、CD-Rにデータを焼いてもらった。アパートに引き返し、パソコンで写真を確認する。久しぶりにワクワクする。父親が使っていた古いカメラなのでちゃんと写るか不安だったが、ちゃんと写っていた。時間差があるせいで、視線や印象にも差が生まれて面白い。昨年末に写ルンですで撮った写真を見せたとき、Aさんは「亡霊感があるよね」と言っていたが、たしかにそういう感じがある。

 11時過ぎにアパートを出て、Aさん宅へ。Aさんと会うのは1ヶ月ぶりだが、Nさんと会うのは9ヶ月ぶりだ。二人とも大学時代の数少ない友人である。二人の娘に会うのも9ヶ月ぶりだが、もう言葉を発するようになっていて不思議な気持ちになる。人形を手にした彼女は、付随して販売されている櫛で人形の髪を梳かし、自分の髪も梳かしている。どうやってそういう習慣を知るのだろう。テーブルで一緒に食事もしたのだが、目が合うとどきりとする。小さい子に合うといつも緊張してしまう。まだあまり言葉がしゃべれないうちは何かを見透かされているような気になるし、会話ができるようになったらなったで子供扱いがうまくできず、普通に大人に接するみたいにしか話ができずにいる。

 今日はおでんをご馳走になった。最近はよくおでんを作っているので、今度食べさせてくださいよとお願いしていたのだ。僕の中で、おでんというのは買ってくるか食べにいくもので、「自分で作る」という発想がなかった。沸騰させないのがコツだそうだ。Aさん宅からほど近い場所にある商店街には、おでん種屋があるという。そういえば清澄白河「SNAC」の隣にもおでん種屋があって、それを不思議に思った記憶がある。「おでんって、そんなふうに商店街で買って作るものだったのか」と。

 日本酒を一本空けて、すっかり酔っ払ってしまった。時計を見るともう3時近くになっている。長居し過ぎてしまっただろうか。そわそわした気持ちでお暇をした。そういえば近くにあの店があるはずだと「バー長谷川」に移動し、ハイボールを2杯、それにサンドウィッチを注文する。すっかり酔っ払って店を出て、ミスドでオールドファッションを買い食いし、近所のスーパーでカツ丼を買って食し、17時には眠ってしまった。