朝8時に起きて、釜玉うどんを食す。昼は一緒に外食するつもりだったが、知人に急な仕事が入ってしまった。マルちゃん正麺(醤油)を食べて、今月と来月の予定を立ててゆく。公演のチケットや航空券を手配し、ホテルを予約する。そうこうするうちに日が傾いてきた。16時、新宿に出てアイフォンを修理に出す。この1年で何度画面のヒビ割れを修理したことか。修理を待つあいだ紀伊國屋書店をのぞき、「らんぶる」でブレンドを飲んだ。

 今夜はトークイベントを予約している。アイフォンを受け取って、さて渋谷へと山手線に乗り込むと、原宿駅のホームで非常ボタンが押されたので運転を見合わせますとアナウンス。しばらくして、「具合の悪いお客様の介護を行っております」と説明がある。それならばそう時間はかかるまいと思って待っていたが、別の電車に乗っていた乗客が非常用ドアコックを押してドアを開けてしまったため運転再開まで時間がかかるというアナウンスが流れた。

 ぎゅうぎゅうに混んでいた車内の空気が悪くなる。このまま待っているのは嫌だと思って、電車を降りて改札を出る。さて、何をして過ごそうか。南口から東口へとぶらついているうちに、そうだ、久しぶりに「C」に行ってみようと思い立つ。総武線に乗って高円寺に出かけ、北中通り商店街を歩いていく。扉を開けるとまだ客はおらず、開店前のような雰囲気だ。どうやら今日は通常営業ではなく、詩の朗読会が開催されるそうだ。ほぼ貸切営業だが、飲んでても大丈夫だというのでカウンターの端に座り、ハートランドビールを注文した。

 飲んでいるうちに、ぞくぞくと人がやってくる。誰か一人が朗読するのではなく、一人が数分ずつ朗読するという催しのようだ。1分ほどで切り上げる人もいれば、5分以上朗読を続ける人もいる。ふわりとした朗読をする人もいれば、音楽を流しながらちょっとラップっぽく朗読する人もいる。「普段は役者をしてます」と名乗る人も何人かいた。ハッとする人がいれば名前を覚えておこうと思いながら、熱燗を3本飲んだ。