朝9時に起きて、釜玉うどんを食す。昼、マルちゃん生麺(醤油)。夜、コンビニでおにぎり2個(わかめごはんと赤飯)を買い食いして渋谷へ。昨日、帰りの電車で「ファミマのわかめごはんがうまい」という話になったが、茎わかめが入っていて味がしっかりしており、たしかにうまい。今日はo-nestで「涅槃vol.4」というイベントがある。主催は白波多カミン with Placebo Foxesだ。先日、ライブで偶然カミンさんと遭遇し、「今度ライブがあるから、よかったらぜひ」と言われて、すぐにチケットを買っていた。

 演劇でもライブでも、知っている人の公演は4割くらい辛い目で観てしまう。おかしな話かもしれないが、「自分がこれを面白いと感じるのは、本人を知っているからではないか?」という考えがどうしても頭をよぎってしまう。でも、今日は1曲目の演奏が始まった瞬間に圧倒される。

 白波多カミンとしてソロ名義でのライブは何度か観たことがあったが、白波多カミン with Placebo Foxesというバンド名義では今日が初めてだ。いや、素晴らしかった。空間が切り裂かれる。何が良いってまず鋭い目つきが良かった。彼女はブログに「私は今まで本当に傲慢だったと思う。一人の世界に閉じこもって、その世界のお姫様であることに必死だったように思う。この作品が全部出来上がって初めて、とても狭い世界に生きていたことを痛感した」と書いていた。傲慢だったかどうかはともかく、歌っている姿に諦念のようなものを感じていた。それはそれで恐ろしかったのだが、その諦念を前提としつつも生々しく、鋭かった。思わずシャッターを切る。

 勝手にシャッターを切った僕が言うのもどうかと思うけれど、この日ギョッとしたのは、ステージの最前列に4人ものカメラクルーが陣取っていたことだ。大規模な会場――ステージがそれなりに高くなっていて、最前列とステージのあいだにフェンスで区切られた空間があるような会場――ならともかく、客席とステージがほぼ同じ高さで、幅が10メートルにも満たないステージの前に4台のカメラがある風景というのは、なんとも現代的だなあという感じがした。おもむろにステージにあがるクルーもいた。昔、椎名林檎は撮影班にもナースの格好なんかをさせて、演出の一つのように舞台を行き来させていたことを思い出す。今日の撮影班も演出の一つだったのだろうか。