夕方、新宿へ。納品があり大荷物なのでタクシーを拾って、「バスタ新宿まで」と伝える。個人タクシーの運転手はバスタの存在を知らなかった。僕も初めて出かけるので、甲州街道を曲がってビルが見えてきたところで思わず見上げてしまった。「LUMINE0」に向かうと当日パンフレットを作っているところだ。

 物販に並べてもらう本を預けたのち、NEWoManを散策する。1階にあるブルーボトルコーヒーを目指したが、なかなかたどり着けなかった。わざとそうしてあるのだろうけれど、迷路みたいだ。今何階にいるのかさえわからなくなる。ブルーボトルコーヒーはIT企業のオフィスみたいだ。他のコーヒーチェーンに比べて、レジ、受け取り口、客席がはっきり分かれておらず、どこに並べばいいのか、ここでも戸惑う。

 19時、『カタチノチガウ』のゲネプロが始まる。僕は撮影係。110分のあいだに1400枚も撮影する。ゲネプロが終わってロビーに出ると、大勢の人が待ち構えている。今日は藤田さんの誕生日で、お祝いをすることになっていた。どうやってサプライズで祝うか相談しているうちに藤田さんに見つけられてしまったけれど、用意していたケーキやプレゼントを渡して祝福する。

 終演後、3人で飲みに出かけることにする。バックヤードを抜けてゆくと、藤田さんと青柳さんはIDカードを機械にタッチしている。「私たちは出勤/退勤なんです」と青柳さんが言う。NEWoManの前を歩いていると、こんなに綺麗だと新宿じゃないみたいだと藤田さん。たしかに、あまりにも雰囲気が変わっていて、どこを歩いているのかわからなくなってくる。モザイク通りを抜けて西口に出ると新宿だという感じがする。思い出横丁「T」に入り、ホッピーを飲んだ。