4時過ぎに目が覚めてしまう。早起きというのを通り過ぎつつある。『月刊ドライブイン』のデータをアウトライン化し、面付して入稿データを作成。まだ夜も明けないうちに入稿を済ませる。早めにシャワーを浴びて、身支度を済ませる。実家を経つ前にと祖母の家に行こうとすると、父がカメラを持ってついてこようとするので断る。祖母に顔を見せても、ほとんど誰だかわかっていない様子で、ただ眩しそうに顔を上げている。6時57分発の山陽本線に乗ってみると、制服姿の中学生で満席だ。立ったまま広島駅に向かい、素早くお土産を購入して新幹線に乗り込んだ。

 11時33分に東京駅に到着。なんて暑さだ。10分ほどかけて二重橋前駅に移動し、千代田線でアパートに戻る。半袖シャツに着替え、知人と一緒に近所のお蕎麦屋さんへ。知人はもりそばを、僕は天ざる。瓶ビールも注文。天ざるの天ぷら盛り合わせは知人と分ける。食後、知人と別れて表参道に出て、青山ブックセンター本店で気になる雑誌と書籍を購入。7500円也。14時、笠原美智子+森栄喜セクシャルマイノリティと写真の30年 『承認』への表現」というトークイベントを聴く。

 印象的だった話。『Family Regained』という作品の中で、森さんは親しい友人家族に混じり、その家にある服を貸してもらって家族写真を撮影している。その撮影が行われたのは夏で、ケーブルが写らないようにタイマーで撮影したのだが、何度も撮ってるうちに汗だくになる。貸してもらった服にも汗がつくが、友人のあいだで「クリーニングして返す」というのもどうかと思って、置き土産のようにそのまま返すことにした。それもどこか家族っぽい感触があり、いい余韻だったなと思い返すことがあるという。

 いくつか考えたことはあるけれど、言葉にまとめることができないまま会場をあとにする。半蔵門線で九段下に出て、16時には「試聴室」に到着してしまう。まだ時間があるので、缶ビールを買ってきて、近くの花壇に腰掛けて飲んだ。良い天気だ。16時半に開場。ドリンクチケットをホッピーセットに交換して、キャベツ太郎を食べながら開演を待つ。17時、一度限りの「待ち合わせ」という公演が始まる。しかし、これは公演と呼んでいいのだろうか。まったく見知らぬ人に届かないものを、公演と呼んでよいのだろうか。観劇後、三省堂書店で友人のA・Iさんと待ち合わせ、「酔の助」で乾杯。早起きし過ぎたせいで22時半には眠くなってしまい、帰宅。