朝8時に起きて、ジョギングに出る。不忍池を眺めて引き返す。小学校の脇を通りかかると、無人のグラウンドに水筒だけがたくさん並んでいた。途中に寄った「ベーカリーミウラ」で買ったオリーブパンを食す。塩気がきいていてうまい。午前中はテープ起こしを進める。昼、キャベツとアンチョビのパスタ。午後になってテープ起こしを終える。『月刊ドライブイン』で取り上げる最後のお店に取材した音源で、全部で3時間半に及ぶ。もう86歳を迎える店主がそんなに長寿間語ってもらったことが、申し訳なくもあるが、ありがたい。

 夕方、『不忍界隈』のチラシを手に「古書ほうろう」。何冊か購入したのち(そのうち1冊は坪内さんが編集部にいた頃の『東京人』)、ご挨拶。もちろんこれまでにもお店を訪れたことはあるけれど、自己紹介をしてしっかり話すのは初めてだ。『月刊ドライブイン』のことも知っていてくれて、『不忍界隈』の取り扱いも「ぜひ」と承諾してくださる。「今日聞いた話の中で一番いい話かも」と言ってもらえてホッとする。谷中ぎんざに出て、酒屋で琥珀エビスを飲んだ。昨日と打って変わって大賑わいだ。

 夜、閉店間際の中華料理店「砺波」に入り、シュウマイとビールを注文する。メインは何にしようかと迷って、五目焼きそばを注文すると、「硬いのと柔らかいのがありますよ」とお店の方が教えてくれる。答えに窮していると、「硬いのはぱりぱりのやつです」と。柔らかいのでお願いしますと伝えると、「上海五目焼きそば〜」とお店の方がオーダーを通す。柔らかいのは上海風なのか。運ばれてきた五目焼きそばはびっくりするほどカラフルだった。