9月13日

 9時過ぎに起きる。茹で玉子を茹でて2個食べる。昼前、コーヒーを淹れながら美容院にハンズフリーで電話。今日の午後に予約を入れて電話を切る。知人に「あれ、『橋本です』って名乗ったっけ」と確認すると、「いや、名乗ってなかったけど」と言う。何年も通ってきて、前回までは名前を名乗ってきたけれど、なぜかこのタイミングで電話番号を登録してもらえたらしかった。知人を見送り、荷造りをして、納豆オクラ豆腐そばを作って平らげ、急いで洗い物をしてアパートを出る。美容院までのルート検索をすると、大手町経由で行けとGoogleが言う。これまでいつも西日暮里から山手線で移動していたけれど、大手町経由のほうが近かったのか。そのルートだと東京メトロで乗り継ぐから、料金も安く抑えられる。

 15時過ぎに美容院に到着して、散髪。すっきりする。帰り際に、例によって美容師さんとお笑い番組の話を少しだけ。昨晩の『アメトーーク!』の話題が出る。昨日のすごかったですよねと美容師さんが言うので、いや、納言の薄さんの自宅での飲みっぷりは面白かったですねと返すと、「あれ、ヤバいですよね。あんな人いるんだと思いました」と美容師さんが言う。あそこまでビールを飲み続けられないし、朝から飲むことはないけれど、昨晩そのオンエアを眺めながら、自分たちは薄に近しいということを知人と確かめ合ったことを思い出す。

 次の目的地をGoogleで検索すると、2.4キロとあり、それならほぼ初乗り料金で行けるだろうとタクシーを拾う。乗ってすぐにメーターを見て、そうだ、初乗りは1キロ410円に変わったのだと思い出す。タクシーに乗る機会は多くないので、料金が改定されてずいぶん経つのに、まだ馴染めていない。結局料金は1000円を超えてしまった。「photographers’ gallery」にて、岸幸太写真展「釜ヶ崎盆暮」観る。ドライブインの写真展をやったとき、出力から何からお世話になったのが岸さんだった。タイトルにあるように、釜ヶ崎の風景が展示されている。そこに映し出された人の目を、じっと見てしまう。その目は決して一様ではなく、当たり前だが多様だ。なにかを対象化するときに、どうしても一つの何かに収斂させようとしてしまうけれど、ひとりひとりが違っている。

 新宿三丁目から副都心線に乗る。渋谷駅で座ることができて、元町・中華街駅にたどり着くまで、ひたすらテープ起こしを進める。ホテルにチェックインしたのち、しばらくテープ起こしを続けて、19時半からKAATで快快の『ルイ・ルイ』観る。初日に観たときには気づかなかったことをいくつも考えて、無理にでも2回目を観にきてよかったと思う。終演後すぐに缶ビールを買いに行く。22時に退館時刻となり、「山東」へ。日付が変わる頃にお開きとなり、知人と、出演者のIさんと3人で缶ビールを買って山下公園に出かけ、中秋の名月と海を眺める。