10月21日

 7時過ぎ、コインランドリーまで洗濯に出かける。荷物を抱えて歩いていると、前に少しだけ話を聞かせてもらった(けれどまだ原稿に書くほど話を聞けていない方)から話しかけられる。最近も仕事帰りに飲みに行ってるんですかと尋ねてみると、「いや、最近は前のとこには行ってないの」と小声で教えてくれる。「あそこに××ってお店があるでしょ、あそこは店主も若くて話題も豊富だから、あっち行ってる」と。洗濯を終えて乾燥機をかけ終わると、企画「R」の原稿を書き始める。

 昼は「飯ト寿 小やじ」に行き、サバの塩焼き定食とビール。オーナーの方がいらしたので、暖簾に書かれているフレーズについて伺う(もし由来があれば、写真のキャプションとして入れたいと記者の方から言われていた)。おそらく本来はついてこないであろう筋子が小鉢でそっと添えられていたので、申し訳ない気持ちになり、日本酒(墨廼江)も追加する。「うまそうだ」としか思わずにサバの塩焼きを頼んでしまったけれど、箸の使い方が下手なのできれいに食べられず、この点もなんだか申し訳なく感じてしまう。

 午後はホテルで企画「R」の原稿を書き、18時に安里の「東大」に向かう。カウンターが空いていたので、そこに座らせてもらう。カウンターの端っこには、店主のMさんがワンセグ対応のタブレットを置いている。チャンネルはNHKに合っていたけれど、QAB(琉球朝日放送)に変えてもらって、本部町にある築70年の老舗商店「仲宗根ストアー」が老朽化のため建て替えることになり、その最後の――といっても無くなるわけではなく、あくまで建て替えなのだけれども――営業日を追った小特集を観る。建物が建て替わってしまうことそれ自体は避けられないことだと思っているので、そこを行き交う人たちの姿をただただ眺める。