11月11日

 7時過ぎに目を覚ます。図書館で『競輪五十年史』を借りてきて、クノールカップDELI「きのこのクリームスープパスタ」で朝ごはん。午前中は『BK』に掲載されるまた別のインタビュー記事を構成する。お昼に納豆オクラ豆腐そばを食べて作業を続け、14時過ぎにメールで送信。まだ『BK』の仕事は何本かあるけれど、他のものはまだレイアウトが出ていないので、差しあたってはこれでひと段落だ。

 テレビをつけると、「ミヤネ屋」に感染症対策コンサルタントという肩書きの人が出て、コロナ対策の間違いを次々と指摘している。そのひとつが、自転車に乗っている人やジョギングしている人がマスクをする必要はない、というものだった。それに対して、もしもその人から飛沫が飛んで、そこから感染する可能性はないんですかと聞き返されると、「確率論の話をするのはよくない」と返す。前方から、ぜえぜえ言いながらジョギングしてくる人がいたら、ちょっと心配になりますけどねと指摘されると、「道を譲ればいいじゃないですか」と返す。無意味なコロナ対策をあれこれ指摘して、やりたいんだったらやればいい、私はやりませんけど、と嘲笑気味に言う。ぼくは原理主義者のようになってしまっているところがあるので、どうして今このタイミングでこの人をキャスティングしたのだろうと不思議に思ってしまう。画面上には「速報 東京 新たに「317人」感染とテロップが表示されている。

 入念に歯磨きをして、15時半に近所の歯医者に出かける。この状況になってから足が遠ざかっているうちに歯石が溜まっている感じがあって、電動歯ブラシでやたらに歯を磨いていた。来週は沖縄に出かける予定があるので、そのまえにさっぱりしておこうと、検診とクリーニングをしてもらう。診察される前に、ミントのような味がする液体で口の中を濯ぐ。きっと感染症対策なのだろう。虫歯はとくになく、歯石をとってもらってアパートに引き返す。

 20時半、知人の帰宅時間に合わせてとり野菜みそ鍋を作り、晩酌。このあと出かける用事があるので、どこか落ち着かない。雑誌『B』から、本を紹介する記事の原稿依頼を受けていて、そこで紹介する本を撮影用にお借りしたいと頼まれていたのだ。千駄木駅まで来ていただければ、改札ごしにお渡ししますと伝えたところ、「21時半ごろになってしまうかもしれないけれど、千駄木駅まで伺います」と返事が届いていた。ケータイのマナーモードを解除してお酒を飲んでいると、「22時ごろになってしまうかもしれません」と連絡があった。こちらは何時でも構わないけれど、さすがに22時に受け取りにきてもらうのは申し訳ない気もするので、明日の受け渡しでも構いませんと返事をすると、「では明日10時に」とメールが届く。