1月23日

 8時近くに目を覚ます。8時になったところでチャンネルをTBSに合わせて、知人を起こす。図書館で借りていた本が20日までだったことに気づき、いそいそと返しにいく。もう小雨が降り始めていた。帰宅後、資料として目を通したい本を最寄りの図書館で受け取れるようにネットから申請しておく。午前中は企画「R」の原稿の構想を練る。昼、知人にサッポロ一番塩らーめん(豚バラ、もやし、ニラ入り)を作ってもらう。上京したばかりのころは味噌ラーメンのほうが好みでよく食べていたけれど、知人に作ってもらうぶんには塩らーめんのほうがウマく、自分で買うのも塩らーめんが増えた。

 午後もしばらく構想を練る。なかなか書き始められず、制作のふたりに「明日までに書きあげられないかもしれないので、公開日を少し遅らせられませんか」とグループLINEでお願いする。15時にアパートを出て、駅に向かっていると、図書館から「本が用意できました」と電話が入り、少し引き返して本を受け取る。マルカム・カウリーの『ロスト・ジェネレーション』。この新訳は新刊ですぐに買った記憶があるのだけれども、実家に送ってしまっていた。千代田線は平日より少し混んでいる。新御茶ノ水駅から御茶ノ水駅に乗り換えていると、親子だろうか、ふたりが言葉を交わしながらゆっくり階段をのぼっている。「いつも怒ってる動物、なーんだ」。こどもがなぞなぞを出す。「なんやろ。え、何?」大人のほうは西の言葉だ。「ライオン」「なんで?」「ガオーッ!」「いや、吠えてるだけやん」。

 がらがらの中央線と総武線を乗り継ぎ、高円寺で降りる。駅前には「どなたでも 生活相談&食料」と書かれたボードを掲げた男性が雨ガッパを着て立っていた。「コクテイル書房」のアカウントが「こんな状況ですが、明日から3日間、西部古書会館で古本の即売会を行います。私はともかく、メンバーの古本屋は売上が低迷しており、保証も無いなか生きていかなくてはいけないので、開催を決意しました。よろしくお願いします。」とツイートしていたので、今日は西部古書会館へ。雨だからあまりお客さんはいないかもと思っていたけれど、200円均一とあってかわりあい賑わっている。即売会で棚を眺めるのは、前から他のお客さんとの距離をストレスに感じることもあったけれど(こちらが棚を眺めているところに、割り込むように近づいてきて棚を見る人もいる)、この状況下だと近づきすぎないようにとひやひやする。ただ、この会場はガレージのようになっているので、換気は抜群ではある。都市のジャーナリズムというシリーズ本の『日本のポスト・モダニズム』と『東京ポストモダン』を買って、会場をあとにする。せっかく高円寺まできたのだからと、休業中の「コクテイル書房」まで足を延ばしてみると、缶詰工場の始動に向けて工事が進められている。

 17時前には帰宅して、ようやく原稿を書き始める。今日もカメラを持って出かけたものの、雨の日だとトートバッグから取り出して濡れてしまうのが気にかかり、一度も持ち出さなかった。19時まで、2時間だけ原稿を書く。書き出しが一番苦労するところでもあるので、とにもかくにもそこを通り過ぎることができたのでホッとする。19時過ぎ、新しい土鍋で湯豆腐。この前焦がしてしまった土鍋、重曹を溶いた水を炊いて焦げを取り除こうとしたものの、完全に取り除くのは難しそうだったので、新しく買い直した。たしか土鍋は使い始めるときに何かやらなきゃ駄目だったはず、とネットで検索して、お粥を炊いて目止めもした(ぼくはあまり信心深く(?)ないせいか、「そういうのは信じるんや」と知人に言われてしまう)。湯豆腐を食べたあと、『人志松本のすべらない話』を観始めたものの、なんだかもう「正解」がある競技を皆でやっているように見えてしまってチャンネルを変え、録画してあった『実録外伝 大阪電撃作戦』を観た。飲みながら観ていると、誰が誰だか途中で頭がこんがらがってくる。