1月24日

 9時ごろまで起きれず。酒を飲み過ぎている。コーヒーを淹れながら、アルコ&ピースのラジオを聴く。酒井は年末年始に川崎にある実家に帰ったものの、この状況なので部屋から出ず、母親ともドア越しにしか話さなかったという。この人は同じ時代を生きているという感じがしてホッとする。年末に配信された「ニューヨークのニューラジオ」で、このまま感染者数が増えるとまたイベントが出来なくなるかもしれない、冬が終われば多少は落ち着くのか、あとはワクチンが開発されれば――とニューヨークのふたりが話していたところで、隣にいる放送作家が「だって、そもそも風邪のウイルスだからね」と言っているのを聞き、それ以来違和感が残り続けている。「ラランド・ツキの兎」も、先週放送された回を聴いていると、ラランドが主催したライブ終わりに収録された回だったのだが、ライブが終わったあとで打ち上げとして焼肉屋に皆で移動して、「換気もばっちり、ディスタンスもばっちり、で、みんな口の中に脱脂綿を詰め込んで、飛沫がないようにしてます」と話しているのを聞いて、ちょっとこの人たちのラジオを聴き続ける気にはなれないなと思ってしまった。そこはそんなふうに茶化すことなのだろうか。「同時代の状況に対して、自分とは違う感覚で暮らしている人に対して排他的な気持ちを抱く」というのでは、戦時中の隣組と変わらないことになってしまうけれど、どうしても酒井のほうに親しみをおぼえる。

 午前中から企画「R」の原稿を書く。やけに足元が冷えるので、ハロゲンヒーターを居間から移動させる。昼、知人にサバ缶とトマト缶のパスタを作ってもらって平らげる。ビールも飲んで、ワインも少しだけ飲んだ。こないだ3L入りの箱ワインを買ったおかげで、ワインがちびちび飲めるようになって嬉しい。午後も引き続き原稿を書く。今日はわりと捗った。18時になると、ビールを飲みながら書き続ける。19時半、知人に春雨と豚肉を炒めてパクチーとネギを和えたやつを作ってもらって晩酌。近所の肉屋で挽肉が売り切れていたので、豚バラ肉になったけれど、これはこれでウマイ。小芝風花主演だということで楽しみにしていた『モコミ』観る。画面の雰囲気は一昔前のドラマだけど、良いドラマだ。『書けないッ!?~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~』も観たあとで、昨日は序盤で止めてしまった『人志松本のすべらない話』観る。三谷幸喜が素晴らしかった。この番組は、生活の中にある、どうにも言葉にしようのない瞬間や感情を「お笑い」という形で表現してきたのだと思うけれど、その言葉にしようのない瞬間や感情を、それとは違ったやりかたで、三谷幸喜が語っていた。三谷幸喜のことを、心のどこかで侮っていた気がする――新作が公開されると聞いても「ああ、三谷幸喜っぽいやつね」と聞き流していた気がする――けれど、観ることができる映像作品は見返したいなという気持ちになる。