2月16日

 朝、レターパックに宛名を書く。昨晩送られてきた『水道筋読本』、3冊入っていたので、1冊は那覇のUさんに送ることにする。原稿に向け取材していたとき、思い出されたのはUさんのことだった(「GoTo商店街を利用して冊子を作る」という話を聞いた段階で、那覇のことは思い浮かべていた――というか灘のUさんから原稿依頼を受けたのも那覇空港だった)。Uさんは、公設市場が一時閉場し、解体されるとき、市場のテントを「せっかくだから」と、使い道については何も思い浮かばないまま、貰い受けたのだと話していた。
 そんなことを思い出しているうちに、あっという間に時間が過ぎてしまう。慌ただしくコーヒーを淹れて、それを水筒に入れ、急いでアパートを出る。通販で買って、昨日届いたばかりのサーモスの水筒である。「これから来年の夏にかけて、スタジオや稽古場に立ち会うことが増えるんだなあ」と思うと、水筒が欲しくなり、通販で注文してあった。うちに元々ある水筒は、すぐに温度がぬるくなるうえ、どんなに固く閉めても少し中身が漏れるので、ほとんど使わなくなっていた。

 今日も中野新町駅に向かい、11時からスアジオにて舞台「c」に向けたWORKに立ち会う。今日は昨日のように長い休憩時間がなかったので、ローソンでハムとたまごBOXを買ってきて、10分休憩のときに平らげる。買ったばかりの水筒はコップ付きで、猫舌なぼくには便利だ。ただ、コーヒーをコップに注ぐと、スタジオ中がコーヒーの匂いになっているような気がして、そわそわする。