2月28日

 今日は自分の書評が掲載される日だ。自分の書いた原稿が、新聞紙に印刷されて全国に出回っているのだと思うと、そわそわする。1年経っても、いまだにそわそわする。雑誌に自分の原稿が載ることにも緊張感はあるのだけれども、「もう書いてしまったのだから仕方ない!」という気持ちもある。でも、新報の連載も含めて、新聞は「あれで大丈夫だっただろうか」と、ぐじぐじした気持ちになる。「アプローチ」より、「スタイル」という言葉がよかったのではないか。あの書き方だと、齋藤十一のことを知らないうちの両親のような読者は、まだ存命だと勘違いしてしまうのではないか。あれこれ考えてしまう。

 10時にアパートを出て、新橋に向かう。そこから徒歩で東京タワーを目指す。11時、チケットうりばでFさんたちと待ち合わせて、企画「R」。2時間くらいかなと思っていたけれど、見どころや、過ごしておきたい時間が多く、気づけば15時をまわっている。16時からZoomで打ち合わせがあるので、途中で抜けてタクシーを拾い、アパートへ急ぐ。タクシーに乗ってすぐ、ケータイを開くと、打ち合わせをする相手からメールが届いている。「15:00-16:00か、16:00-17:00のどちらかの時間で打ち合わせを」と連絡をもらっていて、どちらでも大丈夫と返事をしていたことを忘れてしまっていて、すっぽかしてしまっていた。初対面の人たちに平謝りしながら、15時45分からオンラインで打ち合わせをする。2月は、お金になる仕事はそんなに多くなかったけれど、ひたすら慌ただしかった。