4月16日

 7時過ぎに目を覚ます。知人は頭が痛いと体温を測っている。渡航が近づいているのでぼくも測ってみると37.1℃。この体温計だと平熱が36.8℃くらいではあるけれど、やや高めだ。昨日の夕方買い物に出たとき、漁サンで出かけてしまって、刺身を作ってもらうあいだ外で待つことになり、思いのほか寒い中佇んでいたせいだろう。念のためにと薬を飲んで、今日の予定を立て、ネットで注文できそうな資料を探す。日曜から遠出するのに、今日食材を買っても余らせてしまうからと、セブンイレブンでちゃんぽんを買ってきて平らげる。午後から五反田の古書会館や渋谷のタワレコに行くつもりでいたけれど、このまま体調が下向いてしまうと検温で引っかかってややこしいことになりかねないからと、ポカリを飲んで横になり、原稿を練って過ごす。

 それでも15時半にはアパートを出て、国会議事堂前駅へ。官邸前と議員会館前でそれぞれデモ(?)が開催されていたけれど、メッセージを聞き取ることはできなかった。国会図書館に入り、資料を検索する。「海洋博」で検索すると膨大に出てくるので、そのすべてをチェックできそうにもなく、気になる記事をオンラインで閲覧し、複写申請。紙の本からの複写は「ただいま50分ほどお時間いただいております」とアナウンスしていたけれど、インターネットからの複写は5分ほどで出てくる。

 半蔵門線と都営新宿線を乗り継ぎ岩本町駅に出て、古本屋さんへ。ネットで検索すると気になる資料があり、来店は予約者のみとあったので電話をかけてみたところ、今日の夕方ならと返事をいただいてやってきた。海洋博関係の資料、ちょっと手が出せない行政的な資料や、会場でスタンプを集めたものまで、あれこれ見せていただく。どうして海洋博に関心をと尋ねられ、素直に答える。このお店はオリンピックや博覧会の資料を専門に扱っているのだという。「夕方以降なら」というのも、市場に行くからというのが理由だったとのこと。今日は金曜日だから、前に取材させてもらった会の日だ。ということは、僕が取材した日にも、この店主の方もきっといらしたのだろう。

 2冊だけ(それでも6600円)購入し、白菜とコーヒー豆を買って団子坂を上がる。今日は冬のコートを羽織って出かけていたので、身体が暖まったのか、アパートを出たときより元気になった気がする。念には念をと、夜はとり野菜みそ鍋で暖まりつつ、晩酌。酒を飲みたいと思えるくらいだから、きっともう大丈夫だろう。鍋を平らげたあと、こんなことでもないと滅多に買わないフルーツ(オレンジ)を切り、知人と分ける。普段の生活で「フルーツが食べたい!」と感じる瞬間はゼロに近い。皆、「食べたい!」と欲する瞬間があるのだろうか。それとも、健康のことを考えて、食べるようにしているのだろうか。あるいは、季節のものとして楽しんでいるのだろうか。