8月14日

 明け方に目を覚まし、タオルケットの上に、普通の掛け布団をかぶる。もう夏が終わってしまったみたいだ。今日は知人が7時半に出かけるというので、7時に布団から這い出してコーヒーを淹れる。1杯ぐらい飲んで行ってもらえるかと思ったけれど、淹れている途中で知人は仕事に出かけてゆく。たまごかけごはんを平げ、舞台『c』のドキュメントを書く。昼はカレーライス(中村屋のスパイシーチキン)。ドキュメントはどうにか書き終えたものの、スイッチ入らず。つけっぱなしのテレビではジャパネットたかたの通販が始まり、ひんやり感じるマットを紹介している。商品を選ぶ人たちも、8月14日がこんなに涼しいとは思わなかっただろう。16時過ぎ、雨が一時的にやんだようなので、「伊勢五本店」で日本酒を2本買ってくる。雨の隙間を狙っていた人が大勢いたのか、散歩する犬を何匹も見た。日が暮れると枝豆を茹でて、『日本のいちばん長い日』(2015年)観る。この映画が公開されたとき、坪内さんはかなり辛い評価をしていたことを思い出す。戦争に対するリアリティの問題も、ひとつにはあるのだろう(それは時代考証が正確かどうかというよりも、もっと大きなフレームの問題として)。最初の映画は東宝の戦争映画として製作されたものだったのに、それを松竹の家庭劇にしてしまったとも言っていた(詳しくは『SPA!』の対談の中で語られている)。戦争の話を、家庭の話にしてしまった、と。あの戦争を家庭劇として描くことにも、ぼくは少し納得してしまう。ぜんぶ家の中で起きた話のようなものだったのではないか、と。今日は知人が帰ってこないのでつまらず、コンビニに出かけてチョコモナカジャンボかっぱえびせんを買ってきて、『仁義なき戦い 広島死闘編』を観る