12月4日

 7時半に目を覚ます。今年の年末年始も東京で過ごすつもりでいたけれど、母から「兄夫婦が3日まで帰省する」とメールが届いていたことを思い出す。兄夫婦には何年か前にこどもが生まれていて、すぐに出産祝いを送っておいたものの、まだ一度も顔を見ていない。兄とは同じ東京に暮らしていても、結婚式を含めて3度しか会ったことがなく、職業だけでなく趣味も別方向だと思われる(兄は車が好きだったり、ゴルフが好きだったりする)。だから特に会う機会もなくって、甥っ子が生まれたとはいえ別の生活を送っているので、家を訪ねる機会も持たないまま今日に至っている。

 個人的にはそれで全然よいと思っているのだけれども、「これって世間的にみたら不義理な家族ってことになるのでは」ということは考えてしまう。大晦日や元日は東京で知人と過ごすにしても、2日の夕食に間に合うように帰郷して1泊か2泊だけ過ごして、甥っ子に会ったという時間を残しておけばよいのではないかと考えて、2日午後の新幹線を予約するだけ予約しておく。2日の下りはわりと空いていて、最後列の座席(大型荷物付きの席という形になる)を押さえることができた。せっかく帰省するなら、帰りに倉敷や神戸にも立ち寄っておきたいところだ。その頃には「わたしは思い出す」展も神戸に巡回しているはずだ。

 午前中は2日に収録したインタビューのテープ起こしを進める。昼はキャベツとベーコンのパスタを作って平らげる。沖縄で買った300グラムのベーコンは今日で使い切ってしまった。午後はおでんの仕込みをやりつつ、テープ起こしをしたインタビューの構成を少しずつ進める。これまで雑に下茹でしていた大根を、ネットで調べた情報を頼りに、きちんと冷水から茹でてみる。大根、玉子、こんにゃく、しゅうまい、さつま揚げ、はんぺん、それに青梗菜を入れて、19時から晩酌。こんなにやわらかくなるんや、と大根を食べた知人が感想を漏らす。一日遅れで知人が買ってきてくれたショートケーキを平らげてから眠りにつく。