1月9日

 7時過ぎに目を覚ます。すぐに新聞をとってきて、新しい読書委員が誰になったのか確認する。こうしてみると、どこかの大学で教えているわけでもなく、なにか賞を受賞したことがあるわけでもない30代半ばのライターに依頼があったというのは異例の事態だったのだなと思う。

 朝から頭痛がする。今日はジョギングはせず、もしかしたら影響があるのかもしれないなとコーヒーも控える。知人から「病院に行きいよ」と言われて少し心許なくなり、ネットで検索してみると、症状から原因を推察できるサイトがある。いちばん関連度が高いものとして出てきたのは緊張型頭痛だ。「長時間のデスクワークや車の運転など不自然な姿勢が続くことで引きおこされる身体的なストレス」と、精神的なストレスが原因で生じるものだという。マッサージやストレッチをしたり、「入浴によって筋肉をリラックスさせるのも有効です」とあり、さっそく風呂に湯を張る。入浴しながら『新潮』の「ブロッコリー・レボリューション」を読む。

(…)きみはフライトのあいだ、これは単なる地理的な移動というのにとどまらない、タイムリープのようだと感じていた。きみの身体には速い乗り物で長距離移動する時ならではのあの、体内に濃度の高いじっとりした疲労が溜まっていく作用が及んでいた、でもそれはその時のきみにとってネガティブな意味合いのみを持つものではなかった、(…)

 僕は移動することに(意識としては)慣れてしまって、身体にかかる負荷を見過ごしてしまっているところがある。自分の身体のことをもう少し意識的にいたわる必要があるのかもしれないなと思う。1時間半ほど浸かり、昼は知人の作るトマト缶とサバ缶のパスタを平らげる。いつもより辛い。午後は日記を書く。コーヒーを飲んでいなくても多少頭痛はするし、少し蕁麻疹も出る。ということは、コーヒーは関係ないのか。19時、昨日のうちにスーパーで買っておいた地鶏の炭火焼きをツマミに晩酌を始める。いくつかバラエティ番組を観たのち、Netflixで『ドント・ルック・アップ』を途中まで観た。