3月30日
昼過ぎ、蔵前へ。どうにも写真の色味がいまいちで、森山大道モードみたいなやつで撮ってみたけれど、さすがにやりすぎ感が出る。C社に入り、打ち合わせ。のち、隅田川沿いを歩き、浅草に出る。平日でも若者で賑わっている。皆、何かを買い食いしている。伝法院通りにはあちこち「飲食禁止」の看板が出ている。昨日、やなか銀座を歩いているとき、お店がどんどん観光客向けのお店に変わっているという話にもなった。それではつまらないなと思う一方で、今の時代にはもう、観光客的な目線でしか生きていけないのかもしれないなとも思う。まだどこかに古い商店街が残っていて、地元の人だけが行き交っている町があるとして、そこを「良い」と感じることにも観光客的な視線が含まれてしまうし、そういう場所に住んで生きていこうと決めることにもその視線が含まれてしまう。なんだか八方塞がりだ。
「水口」は定休日だった。浅草に来るたびに、なんだか持て余す。寄席に通う趣味があるわけでもなく、買い食いをする気にもなれず、川べりでぼんやり過ごすのも自分の性に合っているようには思えなくて、「水口」を覗くか、あとはユニクロを冷やかすぐらいで、特に何をするでもなくバスに乗って帰るばかり。