1月1日

 6時55分に目を覚ます。すぐにチャンネルをフジテレビに合わせ、7時から始まる『爆笑ヒットパレード2023』をリアルタイムで観始める。司会の矢部は寝坊して入り時間に遅刻したそうで、奥さんがいなかったら自分はまだここにこれてなかったと話し、「愛してます」と感謝の言葉を口にする。観覧ゲストとしてスタジオにいる女性タレントも、結婚したばかりと紹介されると、「愛してます」と言葉をかぶせてみせる。さらにトップバッターとして漫才を披露する南海キャンディーズも「結婚発表で話題」と紹介され、漫才の冒頭に「愛してます」とさらにかぶせてみせる。ネタとは別にゲーム企画もあり、芸人が親に電話をかけ、生放送を観てくれているかどうか、つまり「親子愛」はあるかを確かめるという内容だ。もしも自分がやさぐれた気持ちで新年を迎えていたら、テレビを消したくなるだろうなと考えてしまう。11月に杉作J太郎さんがつぶやいていたことを思い出す。

ラジオにメールやお手紙をくれる人にはひとり暮らしのお年寄りも多い。同じような内容だったり、意味が難しかったり読めないこともある。寂しいのだろうということはわかります。私もひとり暮らしだから。メールやハガキ、手紙を出すことで寂しさが薄まるのかもしれません。

 

その人たちが聞いてつらくなったり落ち込んだりするかもしれない内容のメールは読まないようにしています。読めないんです。理解してもらいにくいかもしれませんが。たとえばなにげない内容でもそれが手に入らない、届かない、戻れない人にはつらすぎると思うんです。

 8時半には布団をあげて、ちゃぶ台に煮しめを並べ、カセットコンロにフライパンをのせて餅を焼く。ネタは空気階段マヂカルラブリーが印象に残る。12時には池之端の「扇」で買ってきたお正月料理(2段重)を開封し、ビールで乾杯。昼は海老天をのっけたそば。15時まで生放送を見届けたところで、ネット配信されている『ジョーカー』を観る。知人は「なんで『ヒットパレード』の直後にこれなんよ」と困っていたが、これを観るしかないなという気持ちになった。映画を観終える頃にはすっかり日が暮れている。ひとり、M&Gの事務所へ。もう初売りセールをやっているのか、服屋の紙袋を持っている人とよくすれ違った。事務所の近くのファミリーマートで缶ビールを5缶買い求める。いまだに神経質になってしまっているので、買い物をするとき、なるべく飲み口周辺は触らないでほしいと思ってしまう。触らなくても読み取ってもらえるようにと、バーコードを店員さん側に向けて差し出すようにしているのだが、店員さんは1本ずつ手に取ってスキャンしている。それもすべて飲み口を手に取っている。あ、そこを持たないでほしいなと一瞬考えたものの、こんな日に酒を販売してくれている人に少しでもネガティブな気持ちを向けるべきではないなと思い、なるべく朗らかにありがとうございますと伝えて、トートバッグに缶を入れる。事務所でしばらく酒を飲んで、21時に始まる『ドリーム東西ネタ合戦』に間に合うように帰途に着く。