9月6日

 5時過ぎに目を覚ます。風呂場にある体を洗うタオルを、昨日ドラッグストアで買ってきたやつと取り替える。昨日、頭を刈ったあとに体を洗ったら、流しが不十分だったのか刈った髪の毛がタオルについてしまって、くたくたになっていたこともあって買い替えることにした。同じキクロンのやわらかめのやつなのに、まるで見た目が違っている。定期的に買い換えないとなあと思いつつ、シャワーを浴びて書評を練る。おもに「ゆうえんち夢物語」で遊んでいたせいで出遅れてしまって、締め切りの正午を過ぎてしまい、14時になってようやく送信。

 お腹が減り、作る気力もなかったのでセブンイレブンに出かけ、中華丼を買ってくる。帰りに郵便受けを覗くと、よれよれの新聞が入っている。昨日はちゃんと郵便受けの鍵を閉めていたはずなのに、よれよれになった新聞が入っている。普段はダイヤルロックの鍵を閉めていないので、同じ建物に暮らす認知症の方が間違って新聞を取って行ってしまって、よれよれになった新聞が戻されているということが続いていた。何度かお詫びもされたけれど、それはこちらが鍵もかけずに横着に過ごしているせいだ。だからここ最近は鍵をかけておくようにしていたのだけれども、それでも取り出されている。というのも、この郵便受けには、解錠方法が貼り出してあり、同じ建物に住む人は誰でも郵便受けを開けれてしまう。新聞を読まれるぐらい大したことではないのだけれど、各ページの左下がでろでろになっていて、たぶん唾をつけてめくっているんだろうなあと思うと、やっぱりげんなりする。このシールめ、と、はじっこを削ってしまう。

 中華丼を平げたあと、勝手に削るより、管理会社に連絡するべきだったんだろうなあとしばらく後悔する。この日の午前中には、書影とともに『東京の古本屋』の告知がSNSに出ており、それなりにリツイートされているのを見て気をまぎらす。夜、きゅうりを切って塩こん部長と和えておき、知人が買ってきてくれたよみせ通り「慶」の焼き鳥と一緒に晩酌。『MIU404』を最終話の手前まで観る。同時代の問題を見事に描いているなと思う。昭和維新もそうだけど、現状の制度では人は救われないという思いが、テロリズムを招いてしまう。それはそうと、クズミの話って、こんな最後の数話しか出てこなかったんだと驚く。クズミのようなキャラクターは、たとえば70年代なら『銭ゲバ』のように描かれてきたとして、2020年代にクズミを軸にした物語があるとしたらどのように紡がれるのかと想像する。