9月27日

 7時過ぎ、身支度をする知人の音で目を覚ます。朝、琉球新報デジタル版の購読手続きをする。今日から僕の連載「まちぐゎーひと巡り」が掲載されている。当面のあいだは月1回、第4金曜に掲載される。タイトルは僕が考えるよりも、記者の方に考えてもらったほうが紙面にふさわしいタイトルになると思ってお任せした。『市場界隈』を出版したあとで、「この地域を指し表す言葉として『まちぐゎー』があるのに、それを使わずあえて『市場界隈』としたのはなぜか」と尋ねられて、「まちぐゎー」というのは地域の方の言葉で、1年取材したくらいの僕が使うのは憚れると答えたことも思い出されるけれど、紙面に掲載されるタイトルとしてはやはりこちらのほうがよいと思う)。紙で手にしていないから実感が湧きづらいけれど、考えてみれば自分の書いた言葉が新聞に掲載されるのは初めてのことで、嬉しくなる。

 アイフォーンから琉球新報を読む。「観光業 外国人従業員が増/県調査18年度 賃金、日本人より低く」という記事。2016年度には、観光業のうち外国人が在籍している企業は2割程度だったのに、2018年度にはほぼ半数にまで急増している。しかし、日本人の賃金が21万3千円であるのに、外国人は16万4千円である(しかも、日本人労働者は8千円増であるのに、外国人労働者は4千円減)。また、紙面には神里雄大の新作を紹介する記事があり、書き手を見るとルーシーこと鳥井さんだ。その新作は京都で世界初演されることになっていて、京都には観に行けなそうだと残念に思っていたけれど、那覇公演があるなら取材に絡めて観に行けそうだ(それにしても、時期次第では京都より沖縄のほうが安く行けるのがやっぱり不思議だ)。「島豆腐 レトルトで長持ち/常温で90日 海外 出荷目指す」という記事。今帰仁の北山商店と本部の山城とうふ店がレトルトの島豆腐、その名も「れとるとうふ」を開発したとある。自宅で晩酌しようと思うと、たまにゴーヤチャンプルを作りたくなるが、島豆腐が手に入らないのが難点だなといつも思っていた。10月2日の「豆腐の日」から販売するとある。

 アイフォーンで読んだせいか、読み終えると目がぐるぐるする。セブンイレブンに出かけ、麻婆豆腐丼を買ってきてお昼ごはん。今日は音源がメールで届き次第、大急ぎでテープ起こしと構成しなければならない案件があるので、それまでリラックスして待つ。気合いを入れるべく、18時、セブンイレブンで喜多方チャーシューメンを買ってきて食す。黒ラベルのロング缶も1本飲んだところで、メールが届く。「なるはやで」と依頼をいただいていたのだが、実際にどれぐらい特急なのかと、どれくらいの文字数にまとめる必要があるのかを返信したのち、テープ起こしに取りかかる。21時、テープ起こしを終えてメールを確認すると、火曜にレイアウトが出たあとでよいとのことで、チューハイを飲み始める。