朝8時に起きる。酒を飲まなかった翌日は、酒を飲んだ日よりもアルコールが体に残っているのを感じる。アルコールが内臓から染み出している感じがする。何より身体が休憩モードに入っている。「ああ、今日はアルコールを分解しなくていいんですね」と言っているようだ。酒を飲まなかった翌日は決まってそう感じる。布団を干す。蝉は鳴いているのに今日も涼しく、曇っている。

 昼、納豆オクラとろろうどんを食す。納豆とオクラ、それに長芋を食べていれば健康でいられると信じている。月刊ドライブインに向けた資料を少し読んだのち、池袋へ。木曜日なので接骨院。どうすればもっと改善できるのだろう。やっぱり運動とかしたほうがいいですかと尋ねてみると、「今は身体がガチガチの状態ですので、運動するなとは言いませんけど、傷めやすい状態だと思います」と言われる。1ヶ月通っているのにそんな状態なのか。一体どうすればこの身体は真っ当な姿勢に戻るのだろう。

 夜、横浜へ。中華街にある「山東」で早めの夕食。ノンアルコールビールとキュウリとゆばの冷菜を食す。名物の水餃子も食べたいところだけれど、一人だと食べきる自信がなく、もう一品はピータン豆腐にする。食べ終えたところでKAATへ。見知った顔があるけれど、話しかけられたくないかもなと気づかないふりをする。19時、大スタジオで『ハイバイ、もよおす』観劇。3つの作品から構成されており、最後の「ごっちん娘」という作品に胸を打たれる。

 この作品の主役は「ごっちん」こと後藤剛範だ。彼の姿をこの場所で目にするのは岩井秀人×快快『再生』以来2年ぶりだ。その黒い肌と筋肉量に「な、なんだこの存在感は」と圧倒され、それ以降も後藤さんの出演する舞台を観たり、テレビドラマなんかに出演すると思わず巻き戻したりしてきた。でも、この「ごっちん娘」は目から鱗だ。タイトルからもわかるように、彼を小学生の女の子というキャラクターに据えたのだ。それにより、不憫さとおかしみが立ち上がってくる。演出家というのは凄い職業だなあと唸りながら舞台に観入る。

 23時頃に帰宅する。『過保護のカホコ』を観る。高畑充希の演技力が光る。過保護に育てられた世間知らずの女の子を演じているのだけれど、食事をしているシーンの表情も、押し付けられたバイトを(押し付けられているとも気づかず)活き活きとやり遂げている表情も、これしかないという顔をしている。もう一人の主演俳優である竹内涼真とは対照的だ。いい表情だなあとブツブツ言いながら、知人が切ってくれた桃を食べる。この桃も実家から送られてきたものだ。桃は好物だ。横浜からの帰り道、桃に合う飲み物は何だろうと考えて、知人に「紅茶はあるか」と確認のメールまで送っていた。思ったほど甘くない桃だったけれど、満足する。しばらく経つと、喉の奥が痒くなり、頭も痛くなってくる。こんなにも好物なのに、桃を食べるといつもこうだ。