2月21日

 ホテルは朝食付きだった。一階のレストランに行き、テーブルにつくと、朝定食が運ばれてくる。ハンバーグ、鯖、煮物、オムレツと、朝とは思えぬおかずの量だ。やはり作業員として派遣された人が多く宿泊しているのか、食堂で「おう」と顔を合わせ、「何日まで?」と声を掛け合っている。食後にコーヒーを出してもらっている人がいたので、一度部屋に引き返してサーモスのボトルを手に引き返し、「すみません、部屋で飲みたいので、これにコーヒー入れてもらえませんか」とお願いする。ぼくの500ml入りのボトルを手に、男性スタッフが奥に下がると、別のスタッフの声が聴こえてくる。「何、これに入れんの?――こんなに欲張るかねえ」。満杯まで入れて欲しかったわけではまったくないのだけれども、コーヒーはボトルの半分くらいまで注がれていた。

 11時半にホテルのロビーで待ち合わせて、「鳳翔」という中華料理店へ。KさんとJさんはお粥を注文していたけれど、とても一人前とは思えないほど大きなお皿で運ばれてくる。ぼくは坦々麺と半チャーハンのセット。この状況の影響で、お昼時でも空いているけれど、テイクアウトを注文したお客さんがお店の前に車を止めて、料理を持ち帰ってゆく。駅員さんがひとり、テーブルで静かに麺を啜っている。13時、今日もワークショップが始まる。後半はオンラインでのやりとりになるので、アリオスに移動して作業が続く。最近はずっと、誰かの作業を見てばかりいる。