3月2日

 6時過ぎに目を覚ます。書評の締め切りが今日だったことに気づき――3月2日火曜日が締め切りだと頭ではわかっていたのだけれども、2月の短さのせいで、距離を見誤っていた――朝から書評を練る。どんな本だって書評を書くのに慎重になるとはいえ、扱っているテーマがテーマだけに(そして掲載される時期が時期だけに)、いつにもまして「どうやって書こうか」と、少し途方に暮れる。11時、今日もM&Gの事務所に出かけ、対談を3本収録する。外では風が唸っている。事務所に向かう途中でコンビニに立ち寄り、どん兵衛を買っておいたので、収録のあいまにお湯を入れてうどんを啜る。どん兵衛の力は強く、このあと3人がどん兵衛を買ってきて食べていた。

 最後の対談が終わるころには17時近くになっている。18時からオンラインで委員会が開催されること、そして強い風が吹き雨が降っていること、それに書評がまったく書けていないことを鑑みて、タクシーを拾う。「千駄木までお願いします」と伝えて、パソコンを広げて書評を書き始める。10分以上経って、「お客さん、千駄木は駅でよろしいんですか?」と言われて顔を上げると、ここはどこだろう? それは道灌山下の交差点のあたりで、どうやら不忍通りをずっと走ってきたようだ。ぼくの伝え方が悪く、遠回りになってしまって、メーターは2000円を超えている。今度から「本駒込駅まで」と伝えるようにすること。18時からオンラインの読書委員会。参加しながらも書評のことを考えて、委員会が終わったあとですぐに仕上げ、メールで送信。