4月16日

 朝、布団の中でケータイをいじり、脳が溶けたような状態のままSNSを徘徊していると、ある番組で名古屋のグルメロケ企画が放送されたのだが、都合により映像がカットされ、音声だけで放送された背景を取材した記事が流れてきた。それは週刊女性PRIMEの記事だったのだが、リンクをクリックすると、日本維新の会の広告が表示された。こういう場所に政党の広告が出ているのは、あまり見たことがなかったのと、文京区でも選挙戦が始まった途端にこういう広告が表示されるのは、率直に言っていやな感じがした。生活の中への入り込み具合が。これは僕にターゲットを絞って表示されているのか否かを確かめたくて、知人のケータイも借りて同じ記事にアクセスしてみたものの、何度か更新ボタンを押しても維新の広告は表示されなかった。

 昼は知人の作る鯖缶とトマト缶のパスタ。ビールを1本飲んだ。水納島のやすしさんから「新報読みました」とLINEが届き、先日那覇で受けたインタビューが掲載されていると知る。「周辺含め『分かれ道』」という見出しで記事にしてくださっているのだが、地元の(普段あまりマチグヮーに行かない人たちからしたら)説教くさく感じないだろうかと、少しそわそわする。ダイニングで原稿を書いていると激しい飴が降り始める。一旦落ち着いたかと思うと、またばらばらと音がする。ソファに寝転がり、ケータイで漫画を読んでいた知人が嬉しそうに起き出してきて、「雹が降りよるで!」とレースのカーテンを開けた。

 17時近くになって散歩に出る。まだ少し飴が降っている。根津神社に行くと、結構な数の見物客がツツジを眺めていて驚く。傘を持っていない人も多く見かけたが、あの豪雨をどう凌いでいたのだろう。根津のバー「H」はそれなりにお客さんが入っているようだったので通り過ぎ、「往来堂書店」を冷かしたのち(福田さんの新刊はまだ並んでいなかった)、やなか銀座に出る。空は晴れてきたが、まだ雨がぱらついている。変な天気だ。「E本店」は大盛況で、ここも通り過ぎて、買い物だけして団子坂を上がる。