10月23日

 今日は休日だからか、知人が先に目を覚ましている。ぼくは8時近くになって目を覚まし、芸人のラジオを聴きながらコーヒーを淹れる。洗濯機をまわし、干す。舞台『c』に向けたWORKのドキュメントを書く。昼はごはんを炊き、知人が作るスパイスカレーを平らげる。朝から知人は「散歩に行きたい」と言う。昨日とは打って変わって晴天だ。仕事は詰まっているけれど、こんな日に出かけないでどうする(何のために一緒に生きているのか)という気持ちになり、14時過ぎに散歩に出る。

 不忍通りを歩いていると、れいわの選挙カーが通りかかる。候補者本人ととともに、とアナウンスの声が聴こえて視線を向けると、候補者が後部座席でケータイを見ている。それだけで印象がマイナスになりかねないと考えると、選挙に出る人は大変だなと思う。知らない人たちに頭を下げて、絡まれてもポジティブな対応をして、よろしくお願いしますと笑顔で語りかける。普通には生きていけないほどまっすぐな人か、笑顔の裏で相手を馬鹿にしている人でなければ、選挙戦を戦えないだろう。

 不忍池を通り過ぎ、上野へ。ガード下の酒場は大賑わいだ。そこを抜け、マルイ地下の無印良品で買い物。冬に備えてニット帽と、綿棒入れを買う(旅先に持っていけるように、カードホルダーのような平べったいタイプ)。今朝の『王様のブランチ』でLUSHが紹介されていて、知人は行きたがっていたけれど、入場制限がかかっている。並んでまで寄らなくていいというので、御徒町ユニクロに移動する。すごい混雑。いろんな国の言葉も聞こえてくる。知人はヒートテックを新調し、ぼくは部屋着用に長袖のシャツを買う。今までは冬になっても、トレーナーの下は半袖のシャツか、ヒートテックの肌着を着ていた。半袖だと寒いし、ヒートテックだと肌が乾燥するので、長袖を3着買っておく。

 売り場を眺めていると、冬支度という言葉がしっくりくる。「冬を越せるかどうか」というギリギリの生活を余儀なくされている人は昔からずっといたのだろうけれど、「とにかく冬を越せるように」という感覚が、よりカジュアルになっているような感じがする。買い物を終えて御徒町界隈を歩いていると、広場でパンダ祭りが開催されていて、見知らぬミュージシャンがライブをしている。ときどき出前館で注文している「老酒舗」、久しぶりに行ってみようかと思ったけれど、賑わっていたので通り過ぎる。パルコを冷やかし、松坂屋の事故現場を通り過ぎ、コンビニで酒を買って、不忍池のほとりを歩こうとしていると、立憲の候補の選挙カーが通りかかり、思わず駆け出す。知人は後ろで笑っていた。