1月27日

 10時過ぎにアパートを出て、大手町で乗り換え、神保町に出る。今日からWEB「H」の取材である。いよいよ神保町での取材だ。10時半にお店に到着し、3日間よろしくお願いしますとご挨拶。わざわざぼくが過ごすテーブルを用意してくださっていたので、そこに座らせてもらって、ゆったり過ごす。13時過ぎにひとりでお店を抜けて、「ランチョン」でカツサンドを注文する。最初は窓から離れた席に案内されたものの、すぐ隣のテーブルにマスクを外して大声で談笑しているグループ客がいたので、窓際に移動させてもらう。食事も終えているのに、どうしてあんなにマスクを外して過ごしているのだろうと、どうしても思ってしまう。カツサンドはひと切れで満腹になったけれど、勢いをつけて3個頬張る。ビールを飲むのは我慢して、お店に引き返し、取材を続ける。

 18時半の閉店を見届けてから、御茶ノ水まで歩く。酒場ではもうラストオーダーをとっている。「成城石井」で1割引になっていた惣菜を買って帰り、『王様のレストラン』を観る。第8話、ウェイティングルームで千石さんとしずかがワインを飲んでいるラストのシーンをどう受け止めるかで、知人と喧嘩になる。夢を語り合う場面の直後に「もっとも優秀なシェフは、恋をしているシェフ。彼女はあらゆる意味で、最高のシェフになろうとしている」というナレーションが入る。この回のタイトルは「恋するシェフ」であり、ああ、敬意を持って接しあうふたりをそんなふうな関係でしか表現できないのかとぼくがぼやくと、お前もそんなふうに矮小化した見方しかできないのか、と知人に噛みつかれる。いや、本来このふたりの関係性は恋だなんだを超えたものだと思うけれど、このタイトルで、このナレーションでは結局のところそんな話に落ち着けてしまっているじゃないかとしばらく言い合い、ふて寝する。

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