11月30日

 8時過ぎに目を覚ます。米を炊き、たまごかけごはんを平らげたのち、残りは冷凍しておく。昨日買ってきた新刊本数冊をばらばら読み比べる。これは違う、これもちょっと違う、となると、やっぱりコレか。現時点で新刊書店に並んでいる新刊のうち、自分が取り上げるならこれだろうという一冊を定めて、風呂に湯を張り、入浴しながら読み進める。昼はキャベツとベーコンのパスタ。午後もひたすら本を読み、16時20分頃に家を出て、16時40分にYMUR新聞社にたどり着く。今日が最後の委員会で、入館証も返却することになるので、エレベーターホールで入館証を写真に撮っておく。

 いつもの会議室に上がってみると、なにやら撮影班が機材を広げている。今日は最後の委員会だから撮影が入るとは聞いていたけれど、昨年末はこんなに大規模な撮影じゃなかったのに――と不思議に思っていたら、撮影班は機材を片づけて去ってゆく。どうやらさっきまでここで有名な棋士の方が取材を受けていたらしく、その撮影班だった。本が並べられ始める前に、今週並んでいる本のリストを手に取り、自分が持ち込んだ一冊が入っているかどうか、探す。もし入っていたら、他の人が手に取る前に、自分が手に取っておく必要がある。ただし、その本はリストに入っていなくて、念のために実際に並べられた本の山もチェックしたが、入っていないようだ。

 これでもう、他の委員の方から注文がつかない限り、この本を書評するだけだ。ビールをもらってきて、最後のお弁当を平らげる。20時には委員会が終わり、神保町に流れる。端っこで黙々とビールを飲んでいると、他の委員の方が気を遣って話を振ってくださる。ハブ酒って、あれ、と話を振ってもらったのに、ハブ酒を飲んだこともなければ、どんなふうにハブを漬けているのかも知らなくて、たぶん、泡盛だと思うんですけど、といい加減な返ししかできなかった(こうして過ごしていて感じるのは、ぼくはまず「沖縄について取材している人」として認識していただいているということだった)。タクシーで帰途につき、冷蔵庫から缶ビールを1本取り出して飲み干す。