2月1日

 7時半に目を覚ます。まだ風邪っぽさがある。つけっぱなしのテレビでは、アナウンサーが中国から中継していて、「ダウンコートが見つかった」と嬉しそうに報告している。紛失したと、昨日までの中継で話していたのだろうか。最近はあまり朝の情報番組を見ていなかったから、オリンピックに向けてメディアが煽っているのを目にすると、狐につままれたような心地がする。テレビを消していると、まるで入ってこない情報だ。東京オリンピックというのも、他の国や都市からすると、これぐらいの距離感だったのだろうか。

 コーヒーを淹れて、洗濯物を干したのち、『少女を埋める』に書き下ろしとして収録された「夏の終わり」を読んだ。最後まで読んで本を閉じたのち、もう一度本を手に取って最後の1行を読み返す。午前中は布団に寝転がって、体調が回復するのを待つ。昼、キャベツと鰹の塩辛のパスタを平らげたのち、ここ数日ちびちび書いていたいわきのプロジェクトの原稿を完成させて、ようやくメールで送信する。今回はなかなか時間がかかってしまった。昨日受けたPCR検査、混み合っていてしばらく結果が出ないかと思っていたけれど、15時過ぎにはPCR検査センターかメールが届き、無事陰性と判明する。

 メールに返信したり、スケジュールを調整したり、計画を立てたりしているうちに日が暮れる。19時過ぎに知人が帰宅したところで、最新版の台本が届く。知人と乾杯し、ビールを飲みながら、1時間かけて熟読する。もう1時間かけて、気にかかった2箇所について文章を書き、LINEで送っておく。21時にようやく作業が終わり、『透明なゆりかご』を6話まで観る。