3月27日

 京都駅に出て、お土産と淡路屋の駅弁を2個買う。春のお弁当。京都タワーが好きだ。9時半の新幹線で東京に引き返す。新幹線は思いのほか空いていた。ただ、2年前の春に品川駅に佇んでいたときのことを思い返してみると、あのときは新幹線に乗っている人がほとんどいなかったなと思う。新幹線の中では、20年近く前に書かれた日記を読んでいた。12時頃に帰宅し、知人と一緒に淡路屋のお弁当を平らげる。

「散歩に行きたい」と知人が言う。散歩ってどこにと聞き返すと、桜を見に、と知人が言う。それならばとバスに乗って浅草に向かう。お昼はもう食べたけど、なんとなく「水口」の前を通ってみると、行列ができている。「コロッケ売り切れ」と貼り紙も出ているから、きっとマツコの番組で「水口」が紹介された回が再放送された影響なのだろう。伝法院通りは人でごった返している。皆、何かしらの食べ物を買い食いしている。そこを突っ切り、隅田川に出てみると、桜はほとんど満開だ。僕の中ではようやく開花したくらいかと思っていたので、びっくりする。

 缶ビールを買って、川沿いをそぞろ歩く。知人は桜の木を眺めながら、「ほら! ふかふか!」「ふかふかよ!」と、ずっと繰り返している。僕は看板をコレクションするように写真に撮って歩く。今戸橋があったあたりまで歩き、待乳山のほうに出る。池波正太郎生誕の地、葛飾北斎終焉の地と書かれた看板を見て、せっかく浅草にも近い場所に住んでいるのに、なんにも知らないままだなと思う。葛飾北斎の版画をあれこれ見てみたいなと一瞬思う。御徒町までぶらぶら歩き、「吉池」で魚を買ってバスに乗る。

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