1月28日

 7時過ぎに目を覚ます。コーヒーを淹れながらケータイを確認し、「28日」という日付に驚く。春に出す本について、原稿ごとのタイトルを考えて、メールで送信しておく。昼は知人の作る鯖缶とトマト缶のパスタを平らげる。ビールを1本飲んだ。午後はテープ起こし。ようやく終わりが見えてきた(といっても、それはあくまで前半部分の終わりだけれど)。18時過ぎ、知人と一緒に買い物に出る。あまりにも寒く、「これ、0度ぐらいやろ」と言うと、知人がウェザーニュースを見て「いや、4度って出とるで」と言う。いやいや、それはあくまで予報であって、これはもっと寒い気がすると言っていたのだが、あとで記録を調べると1.3度だった。やなか銀座の「E本店」に行き、黒ラベルを注文する。店内はお客さんで賑わっているが、外は誰もいなかった。

 外でビールを飲んでいると、お店のお母さんが外に出てきて話しかけてくれる。5回目のワクチンを受けに行ってきたんだけどさ、もう、ファイザーとかモデルナじゃないのね、なんだったかな――お父さん、なんだったっけ?と夫に尋ねている。「何だかなんて、覚えてないよ。こっちは言われたものを打ってるだけなんだから。なんだ、オミクロンじゃない?」「そうだ、オミクロンだ」とふたりが話しているのを聞きながら、ビールを飲んだ。角の惣菜屋でアジフライを買い、ドラッグストアで蛍光灯を買って、スーパーで美味しそうなブリの刺身とサバの干物を買い求める。このツマミなら日本酒だろうと、「I本店」に立ち寄り、熱燗にするのに良いお酒はなんですかと店員さんに尋ねてみる。強めに燗をつけたいんですけどと尋ねると、「このあたりはもう、コンロにかけっぱなしでもいいぐらいです」と勧められたうちのひとつ、益荒男の一升瓶を買って帰る。

 ディズニープラスに登録して、熱燗を飲みながら『ガンニバル』を3話まで観る。僕も知人も中国地方出身なので、まずは言葉に耳がいく。3話まで見た段階では、「やっぱり地方の街はこんなふうに扱われるのだなあ」ということと、「超越的な存在が出てくるフィクションには、こういう、普段は言葉を発さないようなタイプのこどもが登場するのだなあ」ということ。