1月6日

 5時過ぎに目を覚ます。コーヒーを淹れ、シャワーを浴び、5時40分に家を出る。通販で注文したノースフェイスのスノーブーツを初めて履く。沖縄に行くとき、この時間帯の街を歩くことはあるけれど、今日は行き先が違っているのでどこか新鮮な気持ち。スーツケースではなくボストンバッグを抱えて歩いているので、出発早々くたびれる。日暮里駅で青春18きっぷにはんこを押してもらって、旅に出る。上野駅宇都宮線に乗り換える。この時間帯だからがらがらだろうと高を括っていたけれど、埼玉に入ったあたりからずっと席が埋まっていた。

 電車を乗り継ぐ。まったく雪が見えず、スノーブーツを履いてくるほどでもなかったかと思いながら最後の乗り換えをすると、一気に雪景色になる。駅前でタクシーを拾って――ここから先は近いうちに原稿に書く。何ヶ所かで話を聞かせてもらって、16時過ぎに取材を終えてチェックイン。夕方のニュースでは、インドネシアで結婚していない男女の同棲が罰せられることになると報じられている。インドネシアでは有罪なのかと驚く。シャワーを浴びて、日が暮れるまでぼんやり白鳥を眺める。夕食は18時スタート、18時30分スタート、19時スタートから選べたので、19時スタートでお願いしていたのだけれども、レストランに行ってみるとその時間帯は僕以外誰もいなかった。つまり、僕が食べ終えれば閉店である。2200円で2時間飲み放題のセットもあるけれど、そんなにゆったり過ごせるわけもなく、ビールを1杯と、紹興酒のミニボトル。生ビールが710円で、そんな値段の生ビールを飲める身分ではないなあと思いながら、夕食を平らげる。

 この人待っている宿のあたりにはコンビニなどなく(徒歩圏内どころか、車でもそれなりの距離を走らないと笑点すらない)、部屋で飲む酒とツマミを買っておけばよかったなと後悔する。館内で売っているのはお土産物だけだ。レストランの片隅に土産物なら販売されているけれど、ひとりで酒のツマミにするボリュームでもなさそうだ。ウィスキーのポケットボトルでも買ってくればよかったなとも思うけれど、最寄り駅にたどり着くまでは取材に向けた質問を練るので精一杯だった。福島の地酒も五号瓶で売られているけれど、今回は(雪が降る地帯だけに)スーツケースではなくボストンバッグで旅に出たこともあり、なるべく荷物を増やしたくなくて、ワンカップを2杯買って部屋に戻る。今日の取材のテープ起こしに取り掛かり、ワンカップを飲んでいると眠くなり、お腹が減るまえに眠りにつく。