3月14日

 10時過ぎに家を出て、秋葉原PCR検査を受ける。このタイミングでPCR検査の「都民無料」もなくなるかと思っていたが、まだ無料で受けられるようだ。そこから山手線と常磐線を乗り継ぎ、町屋に出る。普段は「電車を待つ」ということがほとんどないから、上野駅常磐線のホームに出てみると、次の電車は10分後と表示されているのを見て、「もしかして別のホームから出る先発便があるのか?」と検索してしまう。もちろん先発便などなかった。上野を出た常磐線が最初に停車するのは日暮里で、ぼくにとって最寄駅のひとつでもあるのだけど、常磐線の車窓から眺めていると、景色が違って見えてくる。ホステス募集と書かれた看板は日に焼けてひび割れている。

 病院に行き、診察を受ける。昨日で術後4週間が経った。この10日間ぐらいは何も気にせず過ごしているが、「橋本さん、ばっちりですよ」と、医師が指で丸を作る。前回までは4種類の飲み薬が出されていたが、今日からは1種類だけになった。塗り薬も種類が変わった。今日は診察はスムーズに順番がまわってきたが、会計に時間がかかり、病院を出る頃には12時45分になっていた。それならばと、入院中に出前をとった蕎麦屋に行ってみることにする。入院中にカツ丼の出前をとったとき、「これにビールがついていたらなあ」と思っていた。仕事は溜まっているけれど、カツ丼とビールを平らげる。

 千代田線と半蔵門線を乗り継ぎ、神保町に出る。キンコーズに行き、昨日刷り上がった新刊のポスターにラミネート加工を施す。飲食店のメニューみたいに、水に濡れても大丈夫な加工。市場界隈で張り出してもらうとき、場所によっては雨に濡れる可能性があるので、A4とA3サイズ、それぞれ5枚ずつ加工を施しておく。セルフで作業を進めて、会計は2000円ほど。H社に立ち寄り、ポスターを何枚か手渡したのち、「東京堂書店」を覗く。僕の本はしっかり新刊台に並んでいた(『生活史論集』のとなり)。御茶ノ水まで出て「丸善」を覗くと、こちらは「自治体」的な棚に並んでいた。成城石井で惣菜を買って、千駄木まで帰ってくる。Mさんのインタビュー2本目を記事にまとめて、17時にはメールで送信する。

 羅臼で取材したテープおこしを進めているうちに知人が帰ってきて、晩酌をする。途中でツマミが足りなくなり、セブンイレブンまで走る。陳建一の訃報が流れたばかりだが、視線反転フェアをやっていた。気になるのは麻婆麺だが、コンビニではちょっと珍しいぐらい「辛いです」と注意書きがあり、回鍋肉を買って帰った。